私の夫は、5年以上にわたって、ソニーの為にと働いてきました。
けして収入は多くありませんでしたが、無理してオーディオもテレビもソニー製品で揃えるなど、ソニーというメーカーのものづくりのスピリットが好きで、ソニーで働けることを誇りにしていることが伝わってきました。
当初派遣で働き始め、ラインの立ち上げ業務ということでソニーへの出向が決まった時は、すごく喜んでいたのを覚えています。
2009年の派遣期間満了の後、期間社員としての直接雇用を打診された際は、大幅な収入減に不安を覚えましたが、ほかの派遣会社・社員が契約解除になっていく中、ラインの立ち上げから関わっている夫が、ソニーから必要とされていることが嬉しかったし、なにより、夫の愛するソニーが私たちを見捨てるはずが無いと思い、がんばれば社員になれるという人事の方の言葉を信じ、すぐに賛成しました。 昼夜を問わず働き、朝は家族の誰よりも早起きして出勤し、子供たちが寝静まったころ帰宅する夫を、心配しつつも誇らしく思っていました。
そしてあの震災が起きました。
復旧作業から帰ってきた夫の汚れた服を見て、これではいけないと震災後の混乱の中、作業服と長靴をすぐさま買いに走りました。
結局、私がプレゼントした作業服は1週間ほどしか着る機会を与えられず、今も悲しく部屋の片隅にぶら下がっています。
大きな企業こそが、従業員を守っていける力を持っており、守ってもらえるからこそ、会社を信頼して頑張ってきた従業員の力で、会社が大きくなれたのだと思っていました。
しかし現実は・・・
今回のソニーのやり方に大きく失望しました。
大きな企業なら、従業員の雇用を守ることはもちろん、震災の影響で職を失った方々の更なる雇用創出など、地域への貢献が優先的にあってしかるべきだと思います。
そして、上の決定には逆らわない・逆らってもどうしようもないという、日本の若者のあきらめの風潮に不満があります。
今回、夫たちが始めた挑戦は、あきらめることなく大好きなソニーで働き続けたいという思いの現われのように感じます。
この状況で、就職先が少ないとか、そういった事情はもちろんありますが、何よりも感じるのは、どれだけソニーが好きか、ということです。
わたしの周りの反応は、おおむね好意的にとらえ応援してくれています。
しかし、他の組合員の方の周りの反応は、批判的なことも。
どちらの気持ちもわかるし間違っていないのでしょう。
ただ、自分達が一生懸命働いてきた事への誇りや自信を持ち、いま置かれている理不尽で無意味な状況に異を唱えることは、恥ずべきことでも、後ろ指を指されなければいけないことでもない。
私も、会社とたたかってきた経験があります。私の場合はアルバイトでしたが、突然の解雇通告や、妊娠をきっかけとしたそれとない退職の勧告など。
しかし、毅然と立ち向かい、状況を変えてきました。
あきらめることなく交渉を続けた結果、良い方向へと向かった経験があります。
だからこそ、夫が組合に加入すると聞いたとき、状況に甘んじることなくあきらめない人なんだと、自分の信念を持った人なんだと嬉しくなりました。
私の夫をはじめ、今回立ち上がった22人は、正規社員として活躍できる人たちだと思います。
ソニーの創業者の言葉があります。
「ソニーに関係のあるすべての人に幸福になってもらうことが私の念願であるが、とりわけ社員の幸福は、私の最大関心事である。
なんといっても社員は、一度しかない人生の一番輝かしい時期をソニーに委ねる人たちであるから、絶対に幸福になってもらいたい。」
今一度、創業者の理念・信念を思い出し、心に刻んでほしいと思います。
"むだむだ。 今のソニーの経営陣に創業者の志なんてカケラもない。 あるのは自己保身と自分の給料UPだけ。
>一度しかない人生の一番輝かしい時期をソニーに委ねる人たちであるから、絶対に幸福になってもらいたい。